クリスマスのシンデレラ
「サザエさん」
やら
「おっちょこちょい」
とからかわれながら
桃子は二次会集団と別れ
一人病院に忘れ物を取りに向かった
笑顔でみんなと別れ
居酒屋から歩いて5分の病院に一人で
向かっている桃子は
どうしようもないみじめな気持に陥った
とぼとぼ歩きながら寒いと思っていたら
雪が降ってきた
いつものように中央環状線沿いを
少し歩くと重厚な私立学校に隣接して
ひときわ高くそびえるように建つ
国立総合病院が見えた
ここが桃子の職場だ
救急車の赤いライトがくるくる回転し
緊急外来患者が運ばれる
大きなドアが全開になっている
また誰かが急患で運ばれたらしい
桃子にしては日常茶飯事の出来事だ
あいかわらず私の職場は騒がしい
正面玄関の大型の車寄せを横切ると
関係者入口のドアにIDカードを
スキャンし病院へ入る
昼間とくらべて薄暗くて静かな大ホールが
ひっそりとなりをひそめている
天井まで届きそうな大きなクリスマスツリーは最近業者が設置していったものだ
雪は心なしか激しくなっているような
気がしていた
病院に入るといつもの暖房の効きすぎる
暖かでムッとする空気が
肌になじんだ毛布のように桃子を包み
雪の降り込む暗い夜を遮断した
病院では患者に風邪をひかすといけないので
冬は温め過ぎだそして夏は冷やし過ぎる
ここにいると本当に季節感がなくなる
桃子は自分のロッカーの中で財布が
あったのを確認して安心した
トイレで自分の顔を確認する
桃子はごく平凡な顔立ちだった
早苗にやぼったいと言われた
彼女の髪は真っ黒で直毛
背中まである髪はじゃまになるのが
嫌なのでいつも後ろで束ねて
お団子にしてる
秋田県出身の母の遺伝子を引き継いで
肌の色だけは白いのだが
真っ黒な縁枠のめがねの奥に
沈んでしまっていた目は大きかったが
お酒のせいで少し充血していた
数分後には出会っても忘れてしまわれる
ような印象の薄い顔だった
さらに鏡に映された自分の姿を
マジマジと見てみる
麻紀や早苗みたいに細見ですっきりと
していなくどっちかと言うと
ぽっちゃりしている
胸も大きすぎるのが嫌で
カップをワンサイズ落として
胸を押さえつけている
ウエストは細いがそのせいでおしりが
やら
「おっちょこちょい」
とからかわれながら
桃子は二次会集団と別れ
一人病院に忘れ物を取りに向かった
笑顔でみんなと別れ
居酒屋から歩いて5分の病院に一人で
向かっている桃子は
どうしようもないみじめな気持に陥った
とぼとぼ歩きながら寒いと思っていたら
雪が降ってきた
いつものように中央環状線沿いを
少し歩くと重厚な私立学校に隣接して
ひときわ高くそびえるように建つ
国立総合病院が見えた
ここが桃子の職場だ
救急車の赤いライトがくるくる回転し
緊急外来患者が運ばれる
大きなドアが全開になっている
また誰かが急患で運ばれたらしい
桃子にしては日常茶飯事の出来事だ
あいかわらず私の職場は騒がしい
正面玄関の大型の車寄せを横切ると
関係者入口のドアにIDカードを
スキャンし病院へ入る
昼間とくらべて薄暗くて静かな大ホールが
ひっそりとなりをひそめている
天井まで届きそうな大きなクリスマスツリーは最近業者が設置していったものだ
雪は心なしか激しくなっているような
気がしていた
病院に入るといつもの暖房の効きすぎる
暖かでムッとする空気が
肌になじんだ毛布のように桃子を包み
雪の降り込む暗い夜を遮断した
病院では患者に風邪をひかすといけないので
冬は温め過ぎだそして夏は冷やし過ぎる
ここにいると本当に季節感がなくなる
桃子は自分のロッカーの中で財布が
あったのを確認して安心した
トイレで自分の顔を確認する
桃子はごく平凡な顔立ちだった
早苗にやぼったいと言われた
彼女の髪は真っ黒で直毛
背中まである髪はじゃまになるのが
嫌なのでいつも後ろで束ねて
お団子にしてる
秋田県出身の母の遺伝子を引き継いで
肌の色だけは白いのだが
真っ黒な縁枠のめがねの奥に
沈んでしまっていた目は大きかったが
お酒のせいで少し充血していた
数分後には出会っても忘れてしまわれる
ような印象の薄い顔だった
さらに鏡に映された自分の姿を
マジマジと見てみる
麻紀や早苗みたいに細見ですっきりと
していなくどっちかと言うと
ぽっちゃりしている
胸も大きすぎるのが嫌で
カップをワンサイズ落として
胸を押さえつけている
ウエストは細いがそのせいでおしりが