Seven Days Story 〜あなたの好きな人が Ⅱ 〜
今週は掃除当番。
あまりにも面倒くさい。
放課後に残らなきゃいけないのが嫌。
しかも今日は部活も何にもない日!
早く帰りたいのにー‼


『早く帰りたいー‼』
「ぐちぐち言ってねーでさっさと手を動かせ」


と、机を運んでいる彼が。
今日は彼も一緒に帰れるということで掃除を手伝って貰っている。
いやー、ありがたい。


『いやー、ほんとありがとうございますー(棒)』
「棒読み感ハンパないけど」
『早く帰りたいー!』
「子供か」


そう言ってぺしっと私の頭を叩く。


『ちょっとー!』
「早く帰りたいんだろ?」
『うん』
「じゃ、早くその手を動かせ」


また、同じことを言われる。
そろそろ駄々をこねるのも終わりにして、ちゃんとほうきでホコリをはく。


「はい」


机を運び終わったのか、彼がちりとりを持ってきてくれた。


『ありがとー』


私達は一通り掃除を終わらせ、片付けに取り掛かった。


『あ、私持ってくよ!』


そう言って彼の手からちりとりを受け取る。


「あ、どうもー」


掃除ロッカーまで行き、ほうきをしまい、ちりとりを…ってちょっと待った!
私、身長高くないから、掃除ロッカーの上にちりとりをしまえないの忘れてた!
やっば!
周りを見渡すと誰もおらず、ぴょんぴょんと飛び、ガンガンと音を立てながらちりとりを上へやる。
その音に気づいたのか、彼が掃除ロッカーまで来てくれた。


「何の音?」
『…ちりとりがしまえない〜‼』


また、ぴょんぴょんと飛ぶ。
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