Seven Days Story 〜あなたの好きな人が Ⅱ 〜
今日は部活だ。
部活はやはり、いつもよりだいぶ帰りが遅くなる。
しかも、金曜日は特に嫌。
だって授業は副教科1つもないし、数学が2時間あるし。
授業でさえこんなに疲れる日なのに、どうして部活まで…。
更に彼とは一緒に帰れない日の内の1日。
しかも今日は朝も一緒に登校していない。


『はぁ…』


溜息が多くなる。
早く時間よ、過ぎてくれ…。




❧部活後

『………っは〜‼‼‼』


私は水筒の水を一気に飲み干す。
終わった!
部活が!
やっと!
終わった‼
か・え・れ・る‼
私は荷物の置いてあるところまでスキップをして向かう。


“そんなに嬉しい?”
『ん?嬉しいよ?やっと帰れる〜!』


友達に尋ねられるほど嬉しそうな顔をしていたのだろうか…。
取り敢えず、忘れ物がないか確認して……って


『あれ?』


私のサブバッグ…どこ?
私はいつも背負うリュックと小さな手持ちのバッグを学校に持ってきている。
その手持ちのバッグが無いのだ。
教室にでも忘れたのかな…?
そう思い、私は友達に『ちょっと待ってて』と声をかけてから教室へと向かった。




――『あったー‼』


誰もいない教室で呟く。
自分の机の横にいつものサブバッグがかかっていた。
いや、毎日持ってきているものを忘れるってどういうこと?私。
なんで忘れたんだろう……。
でもまぁいいやと思い、そのバッグを取り中身を見る。
すると、そこには見覚えのないものが入っていた。





『…紙………と、お菓子?』

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