あなたの愛に包まれて
一週間後。

「母さん、体調、大丈夫?」
匡祐が母に話しかける。
「寒くない?」
匡祐の言葉に母が小さく頷く。
「これ?」
匡祐の母は匡祐の服に触れた。
「これは、これから見せたいんだ。母さん。」
「にいさん」
その隣には力もいた。
匡祐は力にも微笑む。
「力、かっこいいな」
力はスーツを着ていた。
いつもよりもかなり成長して見えるその姿を匡祐は目を細める。
「母さんもきれいだよ」
匡祐の母は千晃のブランドの服を着ていた。
久しぶりに化粧もしている。その化粧も千晃が匡祐の母にした。
「お時間です。」
助川の言葉に匡祐は母と力に微笑みかけてから部屋を出た。
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