あなたの愛に包まれて
千晃はお花を手向けると手をあわせた。
「また来ます」

そして再び歩き出す。

その時優しい風が吹いて千晃のもとに桜の花びらが舞ってきた。

手を出すと千晃の手の上に花びらが乗る。

淡いピンクの花びら。

まるで力のような優しい色に千晃はもう一度振り向く。


手のひらの花びらをそっと両手で包み込んだ。
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