あなたの愛に包まれて
「急激に伸びている企業があってな。」
「・・・」
「初めは従業員もなく経営者一人で立ち上げた企業らしい。」
「なんの企業なんですか？」
「障がい者の福祉事業を中心にしているらしいんだ。」
千晃がピクリとその言葉に反応する。
「サンフラワーというらしい。」
千晃はサンフラワーという言葉がひまわりをさしていると知っていた。
さらに千晃が父の話に真剣に耳を傾ける。
「福山で働いていた社員がたくさんいるらしくてな。」
剣持も話の方向が見えて話にくぎ付けになった。
「今では福祉業界を越えて世界の様々な企業の格付けにも入ってくる実力らしい。」
「・・・それは・・・」
「代表の名前はkyousuke hukuyama」
「・・・っ」
匡祐・・・。その名前に千晃は目を見開いた。
剣持が千晃を見る。
「福山が解散した時にたくさん恩を売ったはずだろう。利用する価値はある。コンタクトをとるといいんじゃないかと思ってな。」
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