あなたの愛に包まれて
「神崎の傘下にあった企業は独立したし、そのあとも千晃のお父さんや俺たちがいろいろとサポートしてるから、大きな損失は出てないんだ。」
「ありがとう・・・」
千晃が必死で守ってきたものを剣持と匡祐が一生懸命に守ってくれていることは、千晃にはすぐに想像がついた。

匡祐は首を横に振る。
「福山が解散した時も、必死に千晃が守ってくれてたんだろ？」
「・・・」
千晃が何も言わずにいると匡祐が千晃の額を撫でた。
「ありがとうな。頑張っていてくれて。」
千晃が首を横に振る。
「俺の場所から、千晃はちゃんと見えてたよ。」
その言葉に千晃の瞳から涙があふれる。

「もう絶対に離れない。」
「・・・」
「ずっとずっと一緒にいよう。何があっても。絶対に離れない。」
匡祐の言葉に千晃は大きくうなずいた。
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