あなたの愛に包まれて

ある程度千晃は神崎財閥の片付けのような仕事を終えたら完全に仕事を辞めようと考えていた。

匡祐からも自宅でゆっくりとしていてほしいといわれている。

匡祐のサポート側に回ることができるよう、今まで一切してこなかった家事を勉強している。

千晃にとっては家事も新鮮で楽しい。
ただ匡祐には一つ気がかりがあった。

「熱っ！」
千晃の声に匡祐が慌ててキッチンへ駆け寄る。

「なんだ！？」
匡祐が千晃の体を調べる。
「大丈夫。少し触っちゃっただけ」
千晃が指を見せる。
匡祐はすぐに水を出して千晃の指を冷やした。