あなたの愛に包まれて
千晃の感覚は目を覚ましてから戻っていた。

孤独や悲しみで冷え切り、いつの間にか凍り付いていた千晃の心は、匡祐や剣持、そして父のぬくもりによって溶かされて、千晃は再び温かさも感じられるようになっていた。


匡祐は千晃と離れていた時の千晃の苦しみを思い出し、おもいきり甘やかしたい。
千晃もそんな匡祐の気持ちを知っている。

「俺もあったかいよ。」
「よかった。」
二人はしばらく抱き合っていた。
「よし決めた!」
匡祐はそういうと千晃をお姫様抱っこして抱き上げた。
「へ?!」
突然のことに千晃が驚く。
「なにっ!?」
匡祐は無邪気に微笑みながら千晃を寝室へ運んだ。
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