あなたの愛に包まれて
千晃と匡祐は力の部屋でファーストフードのポテトやハンバーガーを食べた。
千晃にとっては生まれて初めての味。
匡祐はその事実に驚きながら力と一緒に千晃にハンバーガーのかぶりつき方やポテトを手で食べることを教えてくれた。
千晃が意を決してハンバーガーに大胆にかぶりつくと、鼻の頭にケチャップがついて匡祐と力は笑った。
「え？どこどこ？」
千晃が照れながら頬や口をナプキンで拭っていると「ほら」と匡祐が温かい大きな手で拭う。
ケチャップのついた指をぺろりとなめて笑う匡祐に千晃はどきどきした。
「おいしい？」
力の言葉に千晃は満面の笑みで答える。
「もちろん！おいしい！」
そんな二人を微笑みながら匡祐も見守っていた。

時間が許す限り匡祐と千晃は力の部屋で過ごした。
力はちぎり絵が得意で独特な色遣いで色鮮やかな絵を仕上げていく。
「玄関の絵も、力の作品なんだ」
「え～すごい！」
千晃が力を見ると力はうつむきながら照れている。
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