あなたの愛に包まれて
「もちろん!その時は私はハンバーガーおみやげに持ってくるわね」
千晃の言葉に力がそっと自分の手を近づける。
その手の小指がピンと立っていて千晃はすぐに何の合図かが分かり自分の小指を絡めた。
指切りげんまん。

「じゃあな。」
匡祐が部屋の扉を開けて先に出ると、千晃は自分の手を引かれて振り向いた。
そこには金色の折り紙を千晃に差し出す力がいた。
「くれるの?」
千晃の言葉に力が頷く。
「とくべつ、あげる」
力の言葉に千晃は微笑む。
「ありがとう。うれしい。」

匡祐の運転する車で会社に戻るときも千晃は金色の折り紙を胸に抱きしめていた。

そんな千晃を見て匡祐も満足そうに笑みを浮かべている。
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