あなたの愛に包まれて
精神的なショックが大きかった千晃が意識が戻った時にも過呼吸になり不安定なため再び眠剤を使用し眠っていることも剣持は匡祐に伝えた。
匡祐は千晃の眠る個室のドアを開けた。

静かにベッドに近づくと真っ青な顔で眠る千晃が眠っていた。

いつもは化粧をしている千晃。

男の血を流すために化粧をしていない寝顔はまだ幼さが残っていた。

どうして彼女ばかりこんなつらい目に・・・

匡祐は千晃の頬にそっと触れた。
「君を守りたいよ・・・俺は・・・」
小さな声でささやく匡祐の心に愛おしさがあふれる。

匡祐は千晃が目覚めるまでベッドの横の椅子に座り、千晃の手を握りしめ寄り添っていた。
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