I love you and world！

それに、私は自分よりもヘタリアに登場する女性国家のみなさんの方が美人で可愛いと思ってるし、男子の言葉なんてちっとも嬉しくない。私は友達と楽しく青春したいのよ。

「梓〜！おはよ〜」

ミディアムの髪を揺らしながら、右手をブンブン振って女の子が走ってくる。私にヘタリアを教えてくれた素晴らしい友達、島崎柚（しまさきゆず）だ。

「柚、おはよう！」

私がニコリと笑ってそう言うと、柚が腕時計をつけていることに気付いた。ワインカラーのベルトに、牡丹が盤面にあしらわれている。パンダや扇子がモチーフになっている可愛らしいデザインだ。

「柚、それって……」

私の目が煌めく。柚はニコニコしながら「うん！中国モデルの腕時計だよ！やっと買えたんだ〜！」と言う。

「わ〜！可愛い！とっても似合ってる！！」

「フフッ。嬉しい！ありがとう！」

柚もヘタリアが好き。しばらくヘタリアの腕時計の話で盛り上がった。

「そういえば、梓って部活何も入ってなかったよね？」