I love you and world!
私はかばんを片手に部室へと向かう。ヘタリアについて好きなだけ話せて、好きなだけアニメを見れる。こんなに素敵な部活を私は知らない。

「遅くなってごめんなさい!委員会があって……」

私がそう言い部室に入ると、柚たちは戸惑っているような顔だった。私は首を傾げる。

「どうしたの?」

「それが、こんなのが部室にあって……」

前川が私に一枚の紙を見せる。メモ帳の紙を破いたようだ。その紙には、「アニメ同好会なんてなくなってしまえ!」と殴り書きがしてあった。

「何これ……」

「俺が部室を開けたら棚に挟んであったんだ」

言葉を失う私に、神木が言った。神木が来た時にあったということは、メモを挟んだ犯人はこの部屋に入ったことになるわ。でもこの部屋には鍵がかかっていて、職員室まで鍵を取りに行かないといけない。

「まあ、きっと誰かのいたずらだよ!さあ部活を始めよう!」

柚がそう言い、私は一人で頭の中で行なっていた推理を中断する。そっか、「この部室を燃やす」とか脅迫されているわけではない。
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