めんどくさがりな彼女 (男目線)
「…………はあっ」
ミサは、謝るどころか、めんどくさそうに深い深いため息をついた。
その上、おもむろにそばに置いてある携帯を手に取り操作しはじめた。
「お、おい!ちゃんと説明しろ!」
「口で言うのめんどくさいからこれ見て」
彼女はそう言って数枚の写真を見せてきた。
一枚目は、ミサと、ミサの親友のユキちゃんのツーショット。
どこかの居酒屋が背景で、日付は…………
…………昨夜。
二枚目は、同じくミサとユキちゃん、背景も一緒で日付も昨夜。
ただひとつ違うのが、ユキちゃんの顔がタコみたいに真っ赤で写真だけでそうとう酔っていることがわかることだ。
三枚目は、ユキちゃんととある男が某有名恋人の聖地で腕を組んでいる写真。わきには車も映っている。
「え、もしかして………」
ユキちゃんと恋人の聖地で腕を組んでいるのは、どんなに目を凝らして見ても、昨日ミサが乗っていた車を運転していた男だ。
しかも、わきに写っている車も同じ車種。
これは……………………もしかして。