25年目のI love you~やっぱり一緒に・・・②~
1時間程走って、私達は、近くの山の展望スポットに降り立った。
7月も後半に入って、夏の陽は長い。だいぶ傾いては来てるけど、沈むまでには、まだ少し時間が掛かりそう。
「お腹空いてない?」
「大丈夫。」
「じゃ、陽が沈むまで待つか。」
「うん。」
そう言って、私達は目の前に広がる景色に目をやる。
「なぁ。」
少し経って、隆司さんの声がする。
「なに?」
振り向いた私に
「念の為、言っとくけど・・・。」
と切り出した隆司さんは、やや言いづらそうにしてたけど
「彼女じゃないから。」
「えっ?」
「その・・・俺が間違いを犯した時の相手。」
バツ悪そうにそう言うと、隆司さんは少し俯いた。
「わかってる。」
「えっ?」
「さっきの話が嘘じゃないなら、時期が合わないし。」
「嘘じゃないよ。」
「それに、いくらなんでも、そんな関係だった人と今でも年賀状やり取りするほど、バカじゃないでしょ。」
ちょっと私のきつい言い回しに、隆司さんは息を呑んだよう表情になる。
「疑った?」
「ちょっとね。」
「ごめん。」
「なんで謝るの?意味分かんない。」
そう言った私の口調は、ちょっと冷たかったかもしれない。
会話が途切れる。しばらく私達は、沈み行く太陽を見つめていた。
「朱美。」
いよいよ、陽が地平線に沈んで行こうかという頃、私を呼ぶ隆司さんの声が。でも
「きれい・・・。」
見たかった景色に、目を奪われる私。それを見て、隆司さんも前に視線を戻す。
しばし、沈み行く夕陽を一緒に眺めていた私達。やがてその姿が見えなくなると
「朱美。」
改めて呼び掛けて来る隆司さん。私も今度は振り向くと、それと同時に携帯の着信音が。見れば店長からで
「ちょっと、ごめんね。」
と私は携帯に出る。さっきからタイミングが悪く、隆司さんは気勢を削がれた感じで、不満げな表情を浮かべるが、私はそんな彼の様子には気付かない。
店長との電話は、意外と長引いてしまい、5分近く喋ってしまい、切ったあと
「ごめんね、いろいろあって。で、なに?」
と聞いたんだけど
「もういいよ。腹減ったから、行こう。」
と言って、隆司さんは歩き出す。なんか、電話が長くて、気分を害したみたいだけど
(仕方ないじゃない、仕事の話なんだから。)
私も面白くなくて、わざと、少し遅れて歩き出した。
もっとも、子供じゃないんだから、車に乗り込んでからは、まぁ普通に会話して、お夕飯も一緒に食べて
「今日はありがとう、またね。おやすみ。」
って、いつものようにチュッをして、サヨナラしたけど、ね・・・。
7月も後半に入って、夏の陽は長い。だいぶ傾いては来てるけど、沈むまでには、まだ少し時間が掛かりそう。
「お腹空いてない?」
「大丈夫。」
「じゃ、陽が沈むまで待つか。」
「うん。」
そう言って、私達は目の前に広がる景色に目をやる。
「なぁ。」
少し経って、隆司さんの声がする。
「なに?」
振り向いた私に
「念の為、言っとくけど・・・。」
と切り出した隆司さんは、やや言いづらそうにしてたけど
「彼女じゃないから。」
「えっ?」
「その・・・俺が間違いを犯した時の相手。」
バツ悪そうにそう言うと、隆司さんは少し俯いた。
「わかってる。」
「えっ?」
「さっきの話が嘘じゃないなら、時期が合わないし。」
「嘘じゃないよ。」
「それに、いくらなんでも、そんな関係だった人と今でも年賀状やり取りするほど、バカじゃないでしょ。」
ちょっと私のきつい言い回しに、隆司さんは息を呑んだよう表情になる。
「疑った?」
「ちょっとね。」
「ごめん。」
「なんで謝るの?意味分かんない。」
そう言った私の口調は、ちょっと冷たかったかもしれない。
会話が途切れる。しばらく私達は、沈み行く太陽を見つめていた。
「朱美。」
いよいよ、陽が地平線に沈んで行こうかという頃、私を呼ぶ隆司さんの声が。でも
「きれい・・・。」
見たかった景色に、目を奪われる私。それを見て、隆司さんも前に視線を戻す。
しばし、沈み行く夕陽を一緒に眺めていた私達。やがてその姿が見えなくなると
「朱美。」
改めて呼び掛けて来る隆司さん。私も今度は振り向くと、それと同時に携帯の着信音が。見れば店長からで
「ちょっと、ごめんね。」
と私は携帯に出る。さっきからタイミングが悪く、隆司さんは気勢を削がれた感じで、不満げな表情を浮かべるが、私はそんな彼の様子には気付かない。
店長との電話は、意外と長引いてしまい、5分近く喋ってしまい、切ったあと
「ごめんね、いろいろあって。で、なに?」
と聞いたんだけど
「もういいよ。腹減ったから、行こう。」
と言って、隆司さんは歩き出す。なんか、電話が長くて、気分を害したみたいだけど
(仕方ないじゃない、仕事の話なんだから。)
私も面白くなくて、わざと、少し遅れて歩き出した。
もっとも、子供じゃないんだから、車に乗り込んでからは、まぁ普通に会話して、お夕飯も一緒に食べて
「今日はありがとう、またね。おやすみ。」
って、いつものようにチュッをして、サヨナラしたけど、ね・・・。