25年目のI love you~やっぱり一緒に・・・②~
それから、私達はしばらく話をした。騙されてる可能性が全くないわけじゃないけど、隆司さんと彼女の間に、私が疑ったようなことはないようだった。
それにしても、今の私達の状況で、そんな相談を受けるなんて、なんとも皮肉なことだと、思わざるを得なかった。
隆司さん自身も、俺は相談相手として、不適格だよなぁっと複雑な表情だったらしい。それでも、私達の離婚理由を話した後、ちょうど全国会議もあるし、向こうにも知り合いが何人かいるから、少し探りを入れてみると、隆司さんは言ったそうだ。
そして、それから何日か経った。
「西野さんは、お忙しい合間を縫って、いろいろ聞いて下さって『トラブルがあって、渋谷の部署がその対応に追われてるのは確かなようだ。』とは教えていただきました。でも、夫からは日曜の夜に、『今帰った、今回は本当にゴメンな。』っていう通り一遍のメールが来たっきり。やっぱりもう駄目なんですかね。」
そう寂しそうに言う渋谷さん。
「もう私達、心が離れちゃってるんでしょうね。寂しくても、辛くても、忙しくて大変でも、そんな夫を癒やし、支える人は、向こうにいるんでしょうね、きっと・・・。」
「渋谷さん・・・。」
「3年前、転勤が決まった時、夫は私に一緒に来て欲しかったんです。でも自宅を建てたばかりでしたし、子供もまだ小さかったのと、私自身が転勤族の家庭に育って、結構辛い思いをしたんで、子供に同じような思いをさせたくなくて、単身赴任してもらったんです。」
「・・・。」
「夫は最初のうちは、ほぼ週末毎に帰って来てくれました。彼も寂しかったんでしょうし、私も嬉しかった。でもある時、私が言ってしまったんです。『こんな毎週帰って来るんじゃ大変でしょ?そんなに無理して帰ってこなくてもいいよ』って。もちろん夫の身体が心配だったからでしたけど、でも毎週の夫の往復の交通費は、ローンを抱えてる立場としては、結構な負担で、それも頭になかったわけではありません。言葉に出してはそれは言いませんでしたけど、夫には私のそんな気持ちが敏感に伝わったんでしょうね。」
それにしても、今の私達の状況で、そんな相談を受けるなんて、なんとも皮肉なことだと、思わざるを得なかった。
隆司さん自身も、俺は相談相手として、不適格だよなぁっと複雑な表情だったらしい。それでも、私達の離婚理由を話した後、ちょうど全国会議もあるし、向こうにも知り合いが何人かいるから、少し探りを入れてみると、隆司さんは言ったそうだ。
そして、それから何日か経った。
「西野さんは、お忙しい合間を縫って、いろいろ聞いて下さって『トラブルがあって、渋谷の部署がその対応に追われてるのは確かなようだ。』とは教えていただきました。でも、夫からは日曜の夜に、『今帰った、今回は本当にゴメンな。』っていう通り一遍のメールが来たっきり。やっぱりもう駄目なんですかね。」
そう寂しそうに言う渋谷さん。
「もう私達、心が離れちゃってるんでしょうね。寂しくても、辛くても、忙しくて大変でも、そんな夫を癒やし、支える人は、向こうにいるんでしょうね、きっと・・・。」
「渋谷さん・・・。」
「3年前、転勤が決まった時、夫は私に一緒に来て欲しかったんです。でも自宅を建てたばかりでしたし、子供もまだ小さかったのと、私自身が転勤族の家庭に育って、結構辛い思いをしたんで、子供に同じような思いをさせたくなくて、単身赴任してもらったんです。」
「・・・。」
「夫は最初のうちは、ほぼ週末毎に帰って来てくれました。彼も寂しかったんでしょうし、私も嬉しかった。でもある時、私が言ってしまったんです。『こんな毎週帰って来るんじゃ大変でしょ?そんなに無理して帰ってこなくてもいいよ』って。もちろん夫の身体が心配だったからでしたけど、でも毎週の夫の往復の交通費は、ローンを抱えてる立場としては、結構な負担で、それも頭になかったわけではありません。言葉に出してはそれは言いませんでしたけど、夫には私のそんな気持ちが敏感に伝わったんでしょうね。」