25年目のI love you~やっぱり一緒に・・・②~
次の日、また長男から電話が来て、当日は午後2時に彼女と一緒に実家に行くと伝えられた。
店長には、事情を説明して、休みをもらった。あとは当日を待つばかり。なんとも落ち着かない気分になっている自分が自分でも可笑しい。
そして、前日の土曜日。仕事が終わった後、私は久しぶりに隆司さんに電話をした。
『もしもし。』
かれこれ、ひと月ぶりに携帯から聞こえて来た声。
「もしもし、久しぶり。」
『ああ。仕事、終わったのか?』
「うん。」
『お疲れさま。』
「ありがとう。」
ぎこちなく、当たり障りのない会話が。そして、一瞬、間を置いて、私は言った。
「明日、よろしくね。」
『ああ、こちらこそ。あの・・・うまくやろうな。』
「大丈夫だよ。25年の時間は伊達じゃないはずだから。」
『そうか、そうだよな。』
そしてまた、一瞬の間が開いて、私が言う。
「それでさ、明日、朝からそっちに行ってもいいかな?」
『えっ?』
「いろいろ準備したいし、それにハッキリ言って、家の中がどうなってるか心配だから。」
『いや、ま、そんな酷いことにはなってないと思うけど・・・。』
と言いながら、自信なさそうな隆司さんの声。
「いいよね?もしもの時に、笑われるのは、あなたや正司じゃなくて、私なんだから。まさか、実は私、ここにずっと居なくて、なんて言えないんだし。」
『わかったよ。と言うか、是非お願いします。』
「はい、8時には伺いますから。清司と2人して、寝坊なんてしてないでよ。私、鍵持ってないんだからね。」
『はい、かしこまり。』
ここで、ようやく笑い声が起こった。そして
『ゴメンな。』
「えっ?」
『ずっと連絡しなくて。』
「ううん、それは私の方も同じだから。」
ここでまた、会話が途切れる。そして、やや言いづらそうに隆司さんが言う。
『明日、終わったら、すぐ帰っちゃうのか?』
「・・・。」
『出来たら、少し時間をくれないか?話したいことが、あるんだ。』
「いいよ。」
私は即答する。
「で、少しでいいの?」
『えっ?』
「私もあなたにお話したいことがあるから、出来たらいっぱい時間欲しいんだけど。」
『朱美・・・。』
またまた一瞬途切れる会話。だけど、すぐに
『わかった。じゃ、いっぱい時間空けとくよ。』
と隆司さんの声が。
「それじゃ、明日ね。」
『ああ、待ってるから。』
そう言って、通話を終えた私達。
(よし!)
気合いを入れて、私は歩き出す。
明日、時間が本当にいっぱい必要なのか、それは本当に明日次第、私達次第・・・。
店長には、事情を説明して、休みをもらった。あとは当日を待つばかり。なんとも落ち着かない気分になっている自分が自分でも可笑しい。
そして、前日の土曜日。仕事が終わった後、私は久しぶりに隆司さんに電話をした。
『もしもし。』
かれこれ、ひと月ぶりに携帯から聞こえて来た声。
「もしもし、久しぶり。」
『ああ。仕事、終わったのか?』
「うん。」
『お疲れさま。』
「ありがとう。」
ぎこちなく、当たり障りのない会話が。そして、一瞬、間を置いて、私は言った。
「明日、よろしくね。」
『ああ、こちらこそ。あの・・・うまくやろうな。』
「大丈夫だよ。25年の時間は伊達じゃないはずだから。」
『そうか、そうだよな。』
そしてまた、一瞬の間が開いて、私が言う。
「それでさ、明日、朝からそっちに行ってもいいかな?」
『えっ?』
「いろいろ準備したいし、それにハッキリ言って、家の中がどうなってるか心配だから。」
『いや、ま、そんな酷いことにはなってないと思うけど・・・。』
と言いながら、自信なさそうな隆司さんの声。
「いいよね?もしもの時に、笑われるのは、あなたや正司じゃなくて、私なんだから。まさか、実は私、ここにずっと居なくて、なんて言えないんだし。」
『わかったよ。と言うか、是非お願いします。』
「はい、8時には伺いますから。清司と2人して、寝坊なんてしてないでよ。私、鍵持ってないんだからね。」
『はい、かしこまり。』
ここで、ようやく笑い声が起こった。そして
『ゴメンな。』
「えっ?」
『ずっと連絡しなくて。』
「ううん、それは私の方も同じだから。」
ここでまた、会話が途切れる。そして、やや言いづらそうに隆司さんが言う。
『明日、終わったら、すぐ帰っちゃうのか?』
「・・・。」
『出来たら、少し時間をくれないか?話したいことが、あるんだ。』
「いいよ。」
私は即答する。
「で、少しでいいの?」
『えっ?』
「私もあなたにお話したいことがあるから、出来たらいっぱい時間欲しいんだけど。」
『朱美・・・。』
またまた一瞬途切れる会話。だけど、すぐに
『わかった。じゃ、いっぱい時間空けとくよ。』
と隆司さんの声が。
「それじゃ、明日ね。」
『ああ、待ってるから。』
そう言って、通話を終えた私達。
(よし!)
気合いを入れて、私は歩き出す。
明日、時間が本当にいっぱい必要なのか、それは本当に明日次第、私達次第・・・。