25年目のI love you~やっぱり一緒に・・・②~
「な、なんだよ、急に。」
「兄貴は汚ねぇんだよ。俺が心配して、いろいろ相談しても、我関せずみたいな顔してたくせにさ。」
「親が離婚の危機に陥って、平気なわけないだろ?」
「だったら、素直にそう言えばいいじゃん。」
「言っただろう。」
「いつ?」
「俺は20年も前から言ってる。『パパとママは仲良しじゃなきゃ嫌だって。』」
そう言って、ニヤっと笑った長男に、次男はますますヒートアップ。
「カッコ付けてんじゃねぇよ。裏でコソコソ1人で画策してやがって。いろいろわかってるんだったら、教えてくれればいいじゃねぇか!立て続けに親の不倫、カミングアウトされた身にもなってみろよ。気、狂いそうになるぞ!」
「そんなの、社会人にもなって、親に甘えて同居なんかしてるのが悪い。」
「なんだと!」
「だいたいなぁ、お前みたいな単細胞が・・・。」
「スト〜ップ!」
長男もムキになって言い返し始めたところで夫が割って入った。
「いい加減にしろ。せっかく俺とお母さんが、仲直りしたのに、お前達が揉めてどうするんだ?」
「だって、兄貴があんまりにも、1人でいい格好するからさ。」
「仕方ねぇだろ。洞察力、戦略能力が違い過ぎるんだから。」
「なにぃ!」
「だから、もう止めて!」
「母さん・・・。」
「2人とも、ゴメンね。私達は親として、あり得ない醜態をあなた達に晒してしまった。」
ハッとして、振り向いた2人に、私は改めて頭を下げる。
「それなのに、まぁ内心は呆れ果てたんだろうけど、そんな私達の為に、一所懸命にいろいろ気を遣ってくれて。こうやって、私とお父さんがまたひとつ屋根の下で暮らせるようになったのは、間違いなく2人の応援のお陰。感謝してるよ、本当に。ありがとう、正司、清司。」
そう言うと、照れ臭そうに顔を見合わせる息子達。
「それでいいんだ、家族はいつも仲良く。当たり前のことだけど、俺とお母さんも、もう1度、肝に銘じとく。」
夫の言葉に、みんなが頷いた時
「あれ?」
と次男の声。
「と言うことはさ、結局父さんと母さんは離婚してないんだよね?」
「そう、結果的には、4ヶ月別居してただけ。」
と長男。
「と言うことは、カウントダウン、止まってないんだよな、銀婚式の。」
「そっか!」
「母さん、グッジョブ!」
2人の息子の顔がパッと明るくなる。
「兄貴、じゃ俺、明日予約の電話入れとく。グズグズしてると間に合わなくなる。」
「頼んだ。」
とさっきまでのケンカはどこへやら。ニコニコと、そんなことを話し出した息子達を私と夫も並んで、微笑ましく見ていた。
「兄貴は汚ねぇんだよ。俺が心配して、いろいろ相談しても、我関せずみたいな顔してたくせにさ。」
「親が離婚の危機に陥って、平気なわけないだろ?」
「だったら、素直にそう言えばいいじゃん。」
「言っただろう。」
「いつ?」
「俺は20年も前から言ってる。『パパとママは仲良しじゃなきゃ嫌だって。』」
そう言って、ニヤっと笑った長男に、次男はますますヒートアップ。
「カッコ付けてんじゃねぇよ。裏でコソコソ1人で画策してやがって。いろいろわかってるんだったら、教えてくれればいいじゃねぇか!立て続けに親の不倫、カミングアウトされた身にもなってみろよ。気、狂いそうになるぞ!」
「そんなの、社会人にもなって、親に甘えて同居なんかしてるのが悪い。」
「なんだと!」
「だいたいなぁ、お前みたいな単細胞が・・・。」
「スト〜ップ!」
長男もムキになって言い返し始めたところで夫が割って入った。
「いい加減にしろ。せっかく俺とお母さんが、仲直りしたのに、お前達が揉めてどうするんだ?」
「だって、兄貴があんまりにも、1人でいい格好するからさ。」
「仕方ねぇだろ。洞察力、戦略能力が違い過ぎるんだから。」
「なにぃ!」
「だから、もう止めて!」
「母さん・・・。」
「2人とも、ゴメンね。私達は親として、あり得ない醜態をあなた達に晒してしまった。」
ハッとして、振り向いた2人に、私は改めて頭を下げる。
「それなのに、まぁ内心は呆れ果てたんだろうけど、そんな私達の為に、一所懸命にいろいろ気を遣ってくれて。こうやって、私とお父さんがまたひとつ屋根の下で暮らせるようになったのは、間違いなく2人の応援のお陰。感謝してるよ、本当に。ありがとう、正司、清司。」
そう言うと、照れ臭そうに顔を見合わせる息子達。
「それでいいんだ、家族はいつも仲良く。当たり前のことだけど、俺とお母さんも、もう1度、肝に銘じとく。」
夫の言葉に、みんなが頷いた時
「あれ?」
と次男の声。
「と言うことはさ、結局父さんと母さんは離婚してないんだよね?」
「そう、結果的には、4ヶ月別居してただけ。」
と長男。
「と言うことは、カウントダウン、止まってないんだよな、銀婚式の。」
「そっか!」
「母さん、グッジョブ!」
2人の息子の顔がパッと明るくなる。
「兄貴、じゃ俺、明日予約の電話入れとく。グズグズしてると間に合わなくなる。」
「頼んだ。」
とさっきまでのケンカはどこへやら。ニコニコと、そんなことを話し出した息子達を私と夫も並んで、微笑ましく見ていた。