25年目のI love you~やっぱり一緒に・・・②~
リビングに入ると、床に正座しようとする妻。
「ちゃんと椅子に座ってくれ。」
「でも・・・。」
「いいから。」
俺のその言葉に、妻は遠慮がちに椅子に腰掛ける。
テーブルの上には、妻の心尽くしの手料理が並んでいる。何事にも手を抜かず、夫に尽くし、子供を愛してくれる自慢の妻だった。なのに・・・。
次の瞬間、俺は妻に向かって、土下座をしていた。
「朱美、すまん!」
そんな俺を呆然と見つめる妻。
「昨日からずっと泣いてたんだろ?ずっと苦しんで、自分を責めてたんだろ?俺になんて詫びようか、悩んでたんだろ?俺になんて責められるんだろう、そう怯えてたんだろ?お前だけに辛い思いをさせた。すまん、許してくれ。」
「ちょっと待って。なんで隆司さんが私に・・・。」
戸惑う妻に
「昨日のお前の告白は、それはショックだった。身体が張り裂けそうなくらいの怒りも感じた。だけど・・・俺に朱美を責める資格なんて、ありゃしないんだ。」
「それって、どういう・・・。」
そう言いかけた妻は、次の瞬間、ハッと俺の顔を見た。
「隆司さん、まさか・・・。」
その妻の言葉に、俺はガックリと肩を落とすと、意を決して言う。
「その通りだ。今から15年前、俺は愛する妻であるお前と、可愛い盛りだった2人の息子を裏切ってしまった。それを今の今まで、隠し通して来た。本当に申し訳ありませんでした・・・。」
沈黙がリビングを包む。土下座する俺と、それをなんとも言えない表情で見つめる妻。昨夜とは完全に立場が入れ替わって、でも同じ光景がそこにあった。
「嘘、でしょ?だって、15年前って言ったら、あなたが本当に寝る間もないくらいに忙しかった時期じゃない。そんな時に浮気なんて・・・。」
まだ、信じられないと言うように呟く妻に
「そうだ。あの殺人的とも言える忙しさの最中、一所懸命にそんな俺を支え、2人の子供達を懸命に育ててくれてたお前を裏切って、俺は10歳も年下の若い女と不倫を楽しんでたんだ。」
頭を上げて、そう告白した俺を見つめていた妻は
「信じられない・・・。」
とポツンと言うと、その瞳からは、一筋の涙が溢れ出して来た。その涙に、俺の心は締め付けられる。
「ちゃんと椅子に座ってくれ。」
「でも・・・。」
「いいから。」
俺のその言葉に、妻は遠慮がちに椅子に腰掛ける。
テーブルの上には、妻の心尽くしの手料理が並んでいる。何事にも手を抜かず、夫に尽くし、子供を愛してくれる自慢の妻だった。なのに・・・。
次の瞬間、俺は妻に向かって、土下座をしていた。
「朱美、すまん!」
そんな俺を呆然と見つめる妻。
「昨日からずっと泣いてたんだろ?ずっと苦しんで、自分を責めてたんだろ?俺になんて詫びようか、悩んでたんだろ?俺になんて責められるんだろう、そう怯えてたんだろ?お前だけに辛い思いをさせた。すまん、許してくれ。」
「ちょっと待って。なんで隆司さんが私に・・・。」
戸惑う妻に
「昨日のお前の告白は、それはショックだった。身体が張り裂けそうなくらいの怒りも感じた。だけど・・・俺に朱美を責める資格なんて、ありゃしないんだ。」
「それって、どういう・・・。」
そう言いかけた妻は、次の瞬間、ハッと俺の顔を見た。
「隆司さん、まさか・・・。」
その妻の言葉に、俺はガックリと肩を落とすと、意を決して言う。
「その通りだ。今から15年前、俺は愛する妻であるお前と、可愛い盛りだった2人の息子を裏切ってしまった。それを今の今まで、隠し通して来た。本当に申し訳ありませんでした・・・。」
沈黙がリビングを包む。土下座する俺と、それをなんとも言えない表情で見つめる妻。昨夜とは完全に立場が入れ替わって、でも同じ光景がそこにあった。
「嘘、でしょ?だって、15年前って言ったら、あなたが本当に寝る間もないくらいに忙しかった時期じゃない。そんな時に浮気なんて・・・。」
まだ、信じられないと言うように呟く妻に
「そうだ。あの殺人的とも言える忙しさの最中、一所懸命にそんな俺を支え、2人の子供達を懸命に育ててくれてたお前を裏切って、俺は10歳も年下の若い女と不倫を楽しんでたんだ。」
頭を上げて、そう告白した俺を見つめていた妻は
「信じられない・・・。」
とポツンと言うと、その瞳からは、一筋の涙が溢れ出して来た。その涙に、俺の心は締め付けられる。