25年目のI love you~やっぱり一緒に・・・②~
②
その日、私は夕飯の買い物がてら、地元のショッピングモールに来ていた。
食料品売場に行く前に、専門店をぶらついていると
「西野さん?」
と確認するように私を呼ぶ声が。その声を聞いた瞬間、私の足がすくんだ。その声には聞き覚えがあった、でも、そんなはずはない。私は恐る恐るその声の方向を振り向いた。
「!」
次の瞬間、私は息が止まった。そこには、もう2度と私の前に現れて欲しくなかった男の姿があった。
「やっぱりそうだ。いやぁ、久しぶりだなぁ。元気だったか?」
私の困惑と動揺になんて、まるで無頓着に、笑顔で私に話し掛けて来る男。その笑顔に、背筋に寒いものが走った私は思わず2、3歩後ずさりしていた。
「まさか、またここで君に会うなんてなぁ。偶然とは言え、凄いなぁ。」
懐かしそうに、そして当たり前のように話し掛けて来る男。
「今日は買い物?」
「はい・・・。」
ようやく一言だけ返事をした。
「今日は古巣の店に用事があって、その後、懐かしくて、この辺をぶらついてたんだけど、まさか西野さんに会えるとはなぁ。」
「・・・。」
「どう、よかったら、お茶でも飲みながら、久しぶりにちょっと話さないか?」
その言葉を聞いた私は、慌てて頭を振って
「ごめんなさい、急いでるんで。じゃ失礼します。」
と言い残すと、逃げるようにその場を立ち去った。
どのくらい走っただろう。まさか追い掛けて来てないよね、ビクビクしながら振り返ったけど、男の姿はもう見えなかった。
ホッとすると同時に、激しい胸の動悸が。それは久しぶりに走ったからだけではなかった。足が震える。
(なんで、どうして今更私の前に、あの男が・・・なぜ・・・?)
自問しても、答えが出るはずもなかった。
食料品売場に行く前に、専門店をぶらついていると
「西野さん?」
と確認するように私を呼ぶ声が。その声を聞いた瞬間、私の足がすくんだ。その声には聞き覚えがあった、でも、そんなはずはない。私は恐る恐るその声の方向を振り向いた。
「!」
次の瞬間、私は息が止まった。そこには、もう2度と私の前に現れて欲しくなかった男の姿があった。
「やっぱりそうだ。いやぁ、久しぶりだなぁ。元気だったか?」
私の困惑と動揺になんて、まるで無頓着に、笑顔で私に話し掛けて来る男。その笑顔に、背筋に寒いものが走った私は思わず2、3歩後ずさりしていた。
「まさか、またここで君に会うなんてなぁ。偶然とは言え、凄いなぁ。」
懐かしそうに、そして当たり前のように話し掛けて来る男。
「今日は買い物?」
「はい・・・。」
ようやく一言だけ返事をした。
「今日は古巣の店に用事があって、その後、懐かしくて、この辺をぶらついてたんだけど、まさか西野さんに会えるとはなぁ。」
「・・・。」
「どう、よかったら、お茶でも飲みながら、久しぶりにちょっと話さないか?」
その言葉を聞いた私は、慌てて頭を振って
「ごめんなさい、急いでるんで。じゃ失礼します。」
と言い残すと、逃げるようにその場を立ち去った。
どのくらい走っただろう。まさか追い掛けて来てないよね、ビクビクしながら振り返ったけど、男の姿はもう見えなかった。
ホッとすると同時に、激しい胸の動悸が。それは久しぶりに走ったからだけではなかった。足が震える。
(なんで、どうして今更私の前に、あの男が・・・なぜ・・・?)
自問しても、答えが出るはずもなかった。