25年目のI love you~やっぱり一緒に・・・②~
結局、次男の為に後片付けや洗濯をしている私。洗い物くらいはするよ、と申し出て来た次男に


「いいから、座ってな。」


と言ってしまう私は結局、甘過ぎる母親なんだろうな。


「でもさ。」


と、話し掛けて来る次男。


「さっきの話だけど、あれ本音でもあるから。」


「えっ?」


「俺、本気で母さんと父さんを復縁させるつもりだから、母さんに彼氏が出来たら、本当に困るんだ。」


「いい加減にしなさい。それにそんな心配はご無用、こんなオバさん、今更相手にしてくれる人なんか・・・。」


「いたじゃないか!」


その鋭い次男の声にハッとする私。


「それは・・・でもあの時より、もっとオバさんになってるし、今回の職場は、男性はみんな私より全然若い人ばかりだから。」


「わかってねぇんだよなぁ。」


「何が?」


「母さんは自分の魅力が。」


「はぁ?」


思わず、素っ頓狂な声を出してしまった私に


「昔、高校生の頃とかさ、母さんが三者面談とかで学校来るとさ、『お前のオフクロ、いい女だなぁ』とか『ヤバくない?』とか言って来る奴らがいたんだよ。そいつら、蹴っ飛ばしたくなったよ。」


「・・・。」


「そんな奥さんを裏切ったり、離婚したりする奴の神経がわかんねぇんだけどさ。俺だったら、土下座してでも引き止めるけど、父さん、とにかくアホ過ぎ。だから、俺がヤキモキしなくちゃなんないんだよ。」


そんなことを真剣に言って来る次男の顔を見ながら、ただ私は絶句していた。
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