25年目のI love you~やっぱり一緒に・・・②~
帰りは車で来た春希に送ってもらう。助手席に座りながら、私はさっきの春希の言葉を思い起こす。
「春希が羨ましい。」
「えっ?」
「春希はちゃんと自分の力で生きてる。それに引きかえ、私は・・・。」
「そんなことないよ。」
私の言葉を遮るように、ハンドルを握って、真っすぐ前を見ながら春希は言う。
「極端だよね。ついこの間までは、結婚しない、出来ない女は負け組とか言われてたのに、今や専業主婦なんて恥ずかしいみたいな話になって。仕事をバリバリこなすのも、家庭を守って旦那さんを支え、子供を育てるのも、立派な女性としての生き方。そこに優劣なんかないと思うんだけどな。さっき、結婚願望そんなに強くなかったって言ったけど、それでも朱美のこと、全然羨ましいと思ったことないなんて言ったら、嘘だもん。」
「でも私、結局貫けなかったし、こうなったら惨めなもんじゃない。」
自嘲気味にそう言った私の顔をチラッと横目で見た春希は
「まずは今夜、先輩に電話するんだな。」
「えっ?」
「家賃の援助は来月から結構です。既に出してもらってるお金も、分割にはなるけど、お返ししますって。」
「・・・。」
「そこがスタートだよ、朱美。」
ちょうど信号待ちになって、私の顔を見て、春希は続ける。
「そして、今はまだそんな気にならないって言うんだろうけど・・・恋愛しよう。」
「春希・・・。」
そんな彼女の言葉に、一瞬驚いたけど
「この齢のバツイチオバさんを相手にしてくれる人がどこにいるのよ?」
と苦笑いを浮かべながら答える。すると
「今どき、40代、50代の独身の男なんて、珍しくもなんともないし、朱美なら年下でも、全然いけちゃうんじゃない?」
と返されて、思わず絶句。
「今や人生、百年時代なんだよ。」
「・・・。」
「ということは、私達はまだ人生、半分も生きてないってこと。なんで、そんなに卑屈になんなきゃいけないの?私はね、朱美。こう見えても、恋愛諦めたことなんて、今まで一度もないからね。」
そう言って、ニコリと微笑むと、春希はまた車をスタートさせた。
「春希が羨ましい。」
「えっ?」
「春希はちゃんと自分の力で生きてる。それに引きかえ、私は・・・。」
「そんなことないよ。」
私の言葉を遮るように、ハンドルを握って、真っすぐ前を見ながら春希は言う。
「極端だよね。ついこの間までは、結婚しない、出来ない女は負け組とか言われてたのに、今や専業主婦なんて恥ずかしいみたいな話になって。仕事をバリバリこなすのも、家庭を守って旦那さんを支え、子供を育てるのも、立派な女性としての生き方。そこに優劣なんかないと思うんだけどな。さっき、結婚願望そんなに強くなかったって言ったけど、それでも朱美のこと、全然羨ましいと思ったことないなんて言ったら、嘘だもん。」
「でも私、結局貫けなかったし、こうなったら惨めなもんじゃない。」
自嘲気味にそう言った私の顔をチラッと横目で見た春希は
「まずは今夜、先輩に電話するんだな。」
「えっ?」
「家賃の援助は来月から結構です。既に出してもらってるお金も、分割にはなるけど、お返ししますって。」
「・・・。」
「そこがスタートだよ、朱美。」
ちょうど信号待ちになって、私の顔を見て、春希は続ける。
「そして、今はまだそんな気にならないって言うんだろうけど・・・恋愛しよう。」
「春希・・・。」
そんな彼女の言葉に、一瞬驚いたけど
「この齢のバツイチオバさんを相手にしてくれる人がどこにいるのよ?」
と苦笑いを浮かべながら答える。すると
「今どき、40代、50代の独身の男なんて、珍しくもなんともないし、朱美なら年下でも、全然いけちゃうんじゃない?」
と返されて、思わず絶句。
「今や人生、百年時代なんだよ。」
「・・・。」
「ということは、私達はまだ人生、半分も生きてないってこと。なんで、そんなに卑屈になんなきゃいけないの?私はね、朱美。こう見えても、恋愛諦めたことなんて、今まで一度もないからね。」
そう言って、ニコリと微笑むと、春希はまた車をスタートさせた。