守る理由。
煌「何処か行くんですかー?お二人。」
そう声をかけてくるのは、一つ年下の後輩で、僕の二人しか居ない友人の一人である如月煌(きさらぎあき)くん。
『今日の放課後、近くのビルの展望台に行こうって話していまして。』
煌「あー、中々有名ですよね、景色結構良いらしいですし。…あれ、でも確か悠先輩って高いの無理じゃ…」
『あーあーあーあー聞こえない!!』
煌「やっぱり無理じゃないですか。」
所謂高所恐怖症、と言う奴を僕は持っているわけで。
でも一度は行ってみたかった展望台…このチャンスは逃したくない。
『それでも行きますから!』
煌「ふーん…じゃあ俺も行きます。」
『え゙』
璃奈「いーじゃんいーじゃん!」
…煌くんの顔を見るに、嫌な予感しかしないんですが。