守る理由。

煌「何処か行くんですかー?お二人。」



そう声をかけてくるのは、一つ年下の後輩で、僕の二人しか居ない友人の一人である如月煌(きさらぎあき)くん。



『今日の放課後、近くのビルの展望台に行こうって話していまして。』

煌「あー、中々有名ですよね、景色結構良いらしいですし。…あれ、でも確か悠先輩って高いの無理じゃ…」

『あーあーあーあー聞こえない!!』

煌「やっぱり無理じゃないですか。」



所謂高所恐怖症、と言う奴を僕は持っているわけで。

でも一度は行ってみたかった展望台…このチャンスは逃したくない。



『それでも行きますから!』

煌「ふーん…じゃあ俺も行きます。」

『え゙』

璃奈「いーじゃんいーじゃん!」



…煌くんの顔を見るに、嫌な予感しかしないんですが。


< 10 / 96 >

この作品をシェア

pagetop