守る理由。
『…あ、はは…失礼しました!』
何故か“失礼シマウマ”といい謎フレーズが頭に浮かんだのはこの際無視しよう。
無視しようと思ったのに何故わざわざ考えたのかは自分でも分からない。
『…いやいやいや、』
何がどうしてこうなった!?
そんな疑問を思いながらも、走る。
ビルの中で走っているのはマナー違反だという自覚くらいはあるのだが、そんなことは言ってられない状態だ。
瞬間移動した平凡そうな女子が普通にあの場にいていいはずあるのか。
…いや、ない(反語)
『…僕は平凡なはずなのになぁ、』
過去とか家庭環境考えると普通とは言い切れないかもしれない。
だがあとのことでは普通、平凡、それ以外の言葉は浮かばないだろう。
…いや、過去とか家庭環境普通じゃないなら普通じゃないのか…。