守る理由。
『僕を守るのが存在価値だと…?』
蒼司「そうなるな。」
『何故に…。』
そう言いながら頭を抱えていると、彼は静かに僕に近付き…僕の首に、あのネックレスをかけた。
『あ、あの…!?』
蒼司「…似合うな。」
『ありがとうございます…じゃなくて!これ、人のですよね…!?勝手に付けちゃいけないですよね…!?』
そう言うと、“ああ、”と一拍おいてから、彼はまた口を開く。
蒼司「それはあんたのものだ。」
『…………………………は?』
蒼司「あんたのものを、俺が預かっていた。」
今度こそ(何回目かの)理解不能タイムが襲ってくる。
何がどうしてどうなってこれが僕のものになるのだ。
蒼司「…そんなに驚くか。」
『そりゃあ…だって僕、こんなに綺麗なネックレス持ってない…。』
そう言うと、静かに僕を見据える。