守る理由。
蒼司「俺に触れることが出来るのは極僅かの存在…。まず、俺と同じように人でない存在。さっきの奴のように、触れることも戦うことも出来る。そして次…霊力が人より数十倍ある存在。霊能力者などは此処に属すだろう。」



僕の混乱を他所に、彼は説明を進めていく。

そして…彼は、核心を突く発言をした。



蒼司「そして後は…守るべき存在。」

『…守るべき存在…。』

蒼司「あんたは、守るべき存在だ。」



…なんとなく、無理矢理にだけど、理解はした。

だがここで、一つの不安などが浮かんでくる。



『…その…僕は、どうやら人知を超えた能力的な…何かが、あるみたいで…』

蒼司「人でない、若しくは霊能力者などだと思っているのか?」



あまりに的をつくその質問に、静かに頷く。

そうすると、彼はまたも目を伏せながら答える。



蒼司「…何故守るべき存在なのか…それは、もう一つ根拠があったから言っているのだ。」



…もう一つの、根拠…?


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