守る理由。
蒼司「それがその首飾りだ。」

『…これ…?』

蒼司「ああ。」



何のことだろう、と思いながらかけられたネックレスに軽く触れる。

しかし、さっきのような淡い光を発することはない。



蒼司「…その首飾りは、とある条件を果たすことで共鳴する。」

『…共鳴…?』

蒼司「光を放つんだ。それはあんたも見たはず。」



…さっきの淡い光。



蒼司「共鳴する条件は、二つ。一つ目の場合…俺と手を合わせるなどして、体が触れ合っている状態でその首飾りを身に付ける…または手にしていること。」

『…!』

蒼司「…それは、守るべき存在でなければ果たされることのない条件。」



…僕はさっき、彼と手が合さっている状態でこのネックレスに触れていて…このネックレスは、淡く光った…つまり、共鳴した。



蒼司「その時点で、あんたが守るべき存在なのは分かるんだ。」



…これほど、納得の行く説明なんてないだろう。




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