守る理由。
『…なる、ほど…』



そう言いながら、下を向く。

…まさか、そうだとは思いもしなかったというか。

守るべき存在…なんて、信じることは中々出来ないことな気がすると言うか。



蒼司「もう一つあるが…それは、今でなくても良いかもしれないな。」

『いや…あの、今教えていただいても…?』
 


そう言うと、少し驚いた顔を見せてくる。

一気に言われてそれを少しずつ整理した方が、僕にとっては楽なのだ。



蒼司「…分かった。」



そう言って、一拍おいてからまた説明を始めてくれる。



蒼司「…守るべき存在…つまり、その首飾りの所有者…その者が、本来の力を発揮した時…さっきの共鳴なんてものじゃない、本当の共鳴をし…本来の力を取り戻し、強い光を発するらしい。」



…聞くべきだったか一気に分からなくなる。

本来の力を発揮した時…つまり、僕には何か力があるというのか。

あの瞬間移動以外の…何かの、力が。



『…そうですか…。』



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