守る理由。
蒼司「あんたは知りたくないか?」



突然の質問に、思わず首を傾げてしまう。

すると彼は、少しだけ口角を上げながら…その質問をした。



蒼司「あんたは、自分の本来の力…自分の持つ力の上限…それを、知りたくないか?」



この人はきっと誘導尋問が得意なのだろう。

此方が気になってしまうような言い方をしてくる。

ここで頷いてしまえば彼の思う壺…そのくらいは分かっている。

だが、



『…それも、そうですね。』



馬鹿だと罵られてもいい…その覚悟で、僕はそう返事をしていた。



蒼司「ふっ…流石だな、明日からが楽しみだ。」



ああ…僕はやはり馬鹿らしい。

これから起こる、突拍子もないような出来事を…少しだけ、楽しみと思ってしまっているのだから。



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