守る理由。
彼女は、クラスでも随一と言っていいほどのムードメーカーだ。
人気はあるし、優しいし、元バレー部なのもあって運動神経も抜群…英語はあまり出来ないかもしれないけれど、国語などはかなり出来て…。
人望も暑く、先生達からの印象も良く…顔も可愛く、身長も少し高め…本当に、“愛されるために存在している”と言っても過言ではないような人。
そんな彼女と一緒に居るということ自体が普通ではないのかもしれない。
だからこそ彼女は…このクラスの誰とでも、いや、この学校にいる人誰とでも仲良く出来る。
…その仲の良い人、の中には…僕とちょっとした“因縁”のある人達も居たりする。
まあ僕と居るから、とかで彼女に何かをするような人達ではないけれど…僕に対して…彼女と一緒に居る僕に対して、良い気持ちをしていないのは確か。
それなら彼女は僕から離れ…彼らとともにいるべきなのではないか。
そんなことを常日頃から考えているのが現状。
本当は、一緒に居てくれる彼女に対してそんな気持ちを抱いているのはいけないのだろう。
でもそう思ってしまうほど…みんなから見られる視線は、“痛い”のだ。
我慢出来なくなってしまうほどには…“痛くて”しょうがないんだ。