奇跡の軌跡
「ただいま〜…、今から真実の家泊まりに行くわ」
「バイトは?」
「真実の家から近いから制服持って行って、そっちから行く」
「ふーん、迷惑かけんようにな。真実ちゃんよろしくな!」
「はーい♪」

お父さんとはこういう時しか会話せん。
んで、問題はお母さん。何を言ってるか全く分からんけど、真実と隼くんにすごい話しかけてる。
2人とも困ってる。もう黙れ黙れ黙れ…。恥ずかしい。私はむかつきすぎて持ってた空のペットボトルで、お母さんの頭をぽん!って叩いた。
そしたら喚き出した。
あー、もう嫌。
荷物を全部まとめた私は真実と隼くんを連れて出ていった。

「ごめんなー、2人とも変なとこ見せて」
「ママ病状ひどなってない?」
「うん…ずっとあんな感じ。」
「そっか〜」

真実はよく家に来てるから、お母さんの精神病のことも全部知ってる。隼くんは軽く真実とか姉から話を聞いてたみたいやけど、びっくりしてた。
もう毎日こんな感じやししんどい。出ていきたい。
でも今は楽しみたいし。

たわいもない話をしながら、真実の家に3人で向かった。
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