俺の前で泣けばいいじゃん
観念して、机から頭を抜く。
(やっばり…!)
思っていた通り。
「き、北村 圭……」
「あれ、なんでフルネーム?ま、いいけど」
なんて言いながら欠伸している。
「な、なんでここにいるのよっ」
身の危険を感じ、ヤツを睨みつける。
「なんで、って言われても。
委員長こそ、なんでいんの?」
私の睨みは全く効いていないようで。
「私は、たまたまこの教室を見つけて…」
「あんな体勢して?」
「そ、それは、アンタが教室に急に入ってきたから、びっくりして…」
「ふぅん、バカだね」
なっ…!バカとは心外ね!