俺の前で泣けばいいじゃん
顔を真っ赤にしながら、再度ギロっと睨みつけた。
(だから、コイツは苦手なのよ……っ)
苦手から嫌いに降格しそう。おめでとう。
「てか、なんで泣いてたの?」
チラッとこっちを見て言った。
「っ…は?泣いてなんかないし」
「泣いてたでしょ?」
素直じゃないなぁ、なんて言いながらこっちに近づいてくる。
「な、なんで来んのよっ…」
理解不能だ。
後ずさろうとしても、ここは物置。
周りには物だらけで、スペースがあまりなく、すぐに背中に物が当たった。