俺の前で泣けばいいじゃん

机に向かってシャーペンを持ち、勉強をしてる体勢は変わらないが、頭の中は大嵐。



アイツのことなんて、考えたくないのに。

頭の中に出てきてしまう。




(ぁぁあ!!どっか行ってー!)



シャーペンは止まったまま。
文章を繰り返して読んでも内容が入ってこない始末。



そんな時。

圭、って言ってる声がだんだん近づいて来ているような気がした。



……こっちに来ている?



目だけを動かして声の元の方を見ると……。



『やっばり来てるー!!』


北村 圭が動くとその周りもひっつき虫みたいに付いてくる。

< 34 / 43 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop