俺の前で泣けばいいじゃん

早く終わらせようと、早速取りかかった。



パチン、パチン、カサカサ、パチン

静かな教室の中、ホッチキスの音と紙が擦れる音だけが響いている。

さっきまで賑やかだった部活動の声は、ここまで届いてこない。




(……なんか寂しい)


いつもはもっとテキパキと動くことが出来るのに、なぜか今日は手が動かない。

久しぶりに他人の温もりに触れたからかな。



ポワワンとアイツの顔が頭に浮かんだ。

ブンブンと首を振り、それを消し去る。

< 40 / 43 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop