俺の前で泣けばいいじゃん
早く終わらせようと、早速取りかかった。
パチン、パチン、カサカサ、パチン
静かな教室の中、ホッチキスの音と紙が擦れる音だけが響いている。
さっきまで賑やかだった部活動の声は、ここまで届いてこない。
(……なんか寂しい)
いつもはもっとテキパキと動くことが出来るのに、なぜか今日は手が動かない。
久しぶりに他人の温もりに触れたからかな。
ポワワンとアイツの顔が頭に浮かんだ。
ブンブンと首を振り、それを消し去る。