嵐を呼ぶ噂の学園④ 真冬でもあったかいのは愛です!編
「おはようございます」



この声はもしや...



「藤宮さん!」


「あらぁ、桐生くんまで」



やっぱりこの2人、とってもお似合いだ。


どちらも武道をやっているから落ち着いているし、所作は美しいし、見ていて安心するカップル。


色々あったけど、2人の想いが通じあって良かった。



「2人はもちろん一緒に来たんでしょ?」


「しかも手繋いで来たよ。はーちゃんがどのくらい恥ずかしいか実験したいって言ったから」


「そんなこと...言ってません!」



顔を真っ赤にし、俯く藤宮さん。


桐生さんが言ったことは果たして本当?



「羽鳥ちゃん、それ本当なの?」


「ち...違います!私がそんなこと言うわけありません!」


「照れてるだけ。さっき、マジで言ったから。俺だってびっくりしたよ。はーちゃんがそんなに積極的だなんて思わなかったから」



こりゃ、どうやら本当のよう。


引くどころか、ギャップ萌えしちゃいました。


可愛すぎます。


女の子まで虜にしてしまうなんて反則ですよ、藤宮さん。



「つうか、いつまで話してんすか?早く行かないとホームルーム始まりますよ!」



後輩に叱られるおのろけ先輩5人。


大変申し訳ございません。


3年生なんだから、もっとしっかりしなきゃな。



「じゃ、あたしらはあっちだわ。また放課後」


「はい、ではまた」



園田さんたちと別れ、1人で逆方向に歩いた。


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