嵐を呼ぶ噂の学園④ 真冬でもあったかいのは愛です!編
Ⅰ 新たな友だち
「はい、ではホームルームはこれにて終了します。1時間目の準備をして下さい。で、星名さんはちょっとだけカモン」
みんなの視線が痛い。
ま、色々ありましたからねぇ。
小宮先生に呼び出されたのもきっとそれ関連だろうけれど。
わたしのクラスは席替えをし、わたしの席は廊下側の1番後ろになった。
わたしはそそくさと教室を出た。
「星名さん、あのことでお話ししたいことがあって...」
今日の小宮先生はいつになく歯切れが悪い。
なんか、嫌な予感がする。
何を言われても良いようにわたしは身構えた。
「全ての防犯カメラの映像を調べたんだけど、犯人らしき人物の映像が全く写っていなかったの」
「えっ...」
そんなはずはない。
わたしは確かにいじめられ、傷を負った。
今でもこの傷は痛む。
嘘なんかじゃないんだ。
なのに、どうして...。
「ここ数日間の記録が消去されていたの。文化祭の次の日の9時には作業に取りかかったから、犯人が文化祭の夜に忍び込んで消去を隠滅したんじゃないかと」
「でも、その前の記録はあるんですよね?何かしら写っているのでは?」
「それがね、犯行が行われた数分間の記録だけ消去されてるのよ。星名さんには本当に申し訳ないけど、これ以上どうしたらいいか...」
小宮先生がうなだれる。
わたしのせいで先生を不幸にしてはならない。
「先生、わたし、もういいです」
「えっ?」
「証拠が無いなら手の打ちようが無いじゃないですか。なら、終わりにしましょう。仕方がありません」
「でも...」
「わたしは大丈夫です。許すことは出来ませんが、過去のことに捕らわれ続けるのも嫌です。だったらわたしは未来を変えたいです。これ以上いじめが起こらないようにすることこそ、今やるべきことだと思います」
小宮先生の目にはうっすらと光るものが見えた。
わたしはもらい泣きなんてしない。
その代わり、笑うんだ。
幸せを呼び込むんだ。
スマイルパワーでハピネスチャージ!
なんて、どこかの女性戦士みたいな台詞。
「星名さん、本当にごめんね。そして、ありがとう。私もいじめのない学園作りを頑張るわ」
「一緒によろしくお願いします」
わたしと先生は固い握手を交わした。
わたしは小宮先生を信じます。
転校生のわたしを最初に温かく迎えてくれた先生だから。
みんなの視線が痛い。
ま、色々ありましたからねぇ。
小宮先生に呼び出されたのもきっとそれ関連だろうけれど。
わたしのクラスは席替えをし、わたしの席は廊下側の1番後ろになった。
わたしはそそくさと教室を出た。
「星名さん、あのことでお話ししたいことがあって...」
今日の小宮先生はいつになく歯切れが悪い。
なんか、嫌な予感がする。
何を言われても良いようにわたしは身構えた。
「全ての防犯カメラの映像を調べたんだけど、犯人らしき人物の映像が全く写っていなかったの」
「えっ...」
そんなはずはない。
わたしは確かにいじめられ、傷を負った。
今でもこの傷は痛む。
嘘なんかじゃないんだ。
なのに、どうして...。
「ここ数日間の記録が消去されていたの。文化祭の次の日の9時には作業に取りかかったから、犯人が文化祭の夜に忍び込んで消去を隠滅したんじゃないかと」
「でも、その前の記録はあるんですよね?何かしら写っているのでは?」
「それがね、犯行が行われた数分間の記録だけ消去されてるのよ。星名さんには本当に申し訳ないけど、これ以上どうしたらいいか...」
小宮先生がうなだれる。
わたしのせいで先生を不幸にしてはならない。
「先生、わたし、もういいです」
「えっ?」
「証拠が無いなら手の打ちようが無いじゃないですか。なら、終わりにしましょう。仕方がありません」
「でも...」
「わたしは大丈夫です。許すことは出来ませんが、過去のことに捕らわれ続けるのも嫌です。だったらわたしは未来を変えたいです。これ以上いじめが起こらないようにすることこそ、今やるべきことだと思います」
小宮先生の目にはうっすらと光るものが見えた。
わたしはもらい泣きなんてしない。
その代わり、笑うんだ。
幸せを呼び込むんだ。
スマイルパワーでハピネスチャージ!
なんて、どこかの女性戦士みたいな台詞。
「星名さん、本当にごめんね。そして、ありがとう。私もいじめのない学園作りを頑張るわ」
「一緒によろしくお願いします」
わたしと先生は固い握手を交わした。
わたしは小宮先生を信じます。
転校生のわたしを最初に温かく迎えてくれた先生だから。