嵐を呼ぶ噂の学園④ 真冬でもあったかいのは愛です!編
「いやあ、見事な滑走だったよ!あと少しだったね。惜しかったよ」


「いやいや、それはいいから...」


「何?もしかしてミコのこと?」



ミコ?


ミコってもしや...。


彼女がゴーグルを外し、顔をこちらに向けた。


...えっ?


オレは思わず呟いた。



「星名...」



赤星はうっすらと笑みをこぼす。


なんで、


どうして、


どうして笑う?


誰なんだよ、コイツは。


ミコ?


星名?


は?


意味不明。


一体どうなってんだよ!



「星名って、星名湖杜のこと?」



星名が自分の存在を確認しているようにしか見えない。


オレはひとまず頷いた。



「昴、この人に言ってなかったの?」


「うん、そう」



なんだなんだ?


本当にどうなってるんだ?


オレの知らないところで何が起きているんだ?


疑問符だらけのオレに畳み掛けるように彼女が話し出す。



「あなた、青柳波琉くんでしょ?あたし、星名湖杜の双子の姉の一條美湖。よろしくね」
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