嵐を呼ぶ噂の学園④ 真冬でもあったかいのは愛です！編

文化祭が終わり、２週間が経過し、紅葉も見頃を過ぎた頃。


定期試験が近づいてぴりぴりとした空気感が漂っていた。


しかし、それとは別の張りつめた空気感をわたしはキャッチしていた。


この頃、明らかに様子が変な生徒がいるのだ。



「園田さんは変だなぁと思いませんか？」


「別に何にも感じないけど。あの子優秀だし、勉強のしすぎで色々考えちゃってぴりぴりしてるだけじゃないの？」


「そうなんですかね...」



園田さんが購買部でサンドイッチを買った帰りにわたしはそのことを相談してみた。


しかし、園田さんは至って冷静で、納得のいく説明ではあった。


わたしがいじめに敏感になりすぎているだけなのだろうか。



「ことちゃん、大丈夫だって。絶対にいじめじゃないから」


「そうですね。そう信じましょう」



そう言って、教室へ向かうのに廊下を歩いていた、


その時だった。