嵐を呼ぶ噂の学園④ 真冬でもあったかいのは愛です!編
気合いを入れてショッピングモールに来たものの、どの店に行けばいいのか分からず放浪する。


それより腹が減ってしまったので、仕方なくコンビニでおにぎりを調達して食べた。


お腹を満たしたところで捜索再開。


インフォメーションの方に聞いて女性ファッションのフロアにやって来た。


制服のカップルもけっこううろついている。


オレはこういう、公共の場でのイチャイチャは好きではない。


理想のデートを聞かれたら、家で映画を見たり、飯を一緒に作って食べたり、少し散歩したりみたいな、のほほんとしたデートを思い浮かべる。


汐泉とはわりと外で会っていたが、基本インドアなオレは家がいいっつうわけだ。


ま、それはとりあえずおいといて、ちゃんと探さないと。


星名らしくて、星名に似合うような...。


ん?


星?


星、いいんじゃね?


オレはたくさんある中から星をモチーフにした髪飾りを探した。


いくつかあって迷っていると、女性の店員に声を掛けられた。



「カノジョさんへのプレゼントですか?」


「あっ、いや、その...女友だちの誕生日で...。オレは好き...なんですけど、その...」



オレがしどろもどろになっていると、その店員が何かを探しに行き、すぐさま手に持って来た。



「こちらのヘアアクセサリーも素敵ですが、ちょっと頑張ってこれをプレゼントされてはいかがでしょう」



店員が持って来たのは、宇宙をモチーフにしたネックレスだった。



「いや、でもこれは...」


「好きなんですよね、その方のこと」


「はい」


「でしたら、その確かな想いを伝えてみませんか。ここは守りに入ったらだめですよ」



厚かましいくらい、バシバシいってくる店員。


まあ、でもその通りかもしれない。


オレは納得し、結局ネックレスも髪飾りも買ってしまった。


ここ数日バイトやってないから、かなり財布はピンチだ。


しかし、だ。


星名が喜んでくれるならいい。


そう思い込むことにする。

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