嵐を呼ぶ噂の学園④ 真冬でもあったかいのは愛です!編
オレの出した答えは...


星名の最寄り駅で待ち伏せ作戦。


原始的なやり方になんだか自分でもがっかりつうか、恥ずかしいっつうか。


とにかく寒いし、ならば早く渡してソッコー帰りたい。


はあ...。


人を待つって、なんか辛いな。


来ないと来ないでイライラしてくるし、来たら来たでドキドキするし...。


本当にオレ、おかしいわ。


こんなんじゃなかったのにな。


オレを180度変えた責任とってもらうぞ。



「星名湖杜」


「はい、なんでしょうか?」



えっ...。


マジかよ...。


そこにいたのは間違いなく星名だった。


なぜか今日は髪を下ろし、ハーフアップにしている。


こりゃ、百合野仕組んだな。


絶対オレの心をかき乱そうとしてわざと指示したに違いない。



「あのぉ、どうされたんですか?」


「ああ、いや...その...渡したいものがあって」



ここはまずいか。


サラリーマンも大学生もいる。



「ちょっとさ、こっち来て」



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