嘘つき社長と天使の恋物語
2人の新居は悠大が1人で住んでいた一軒家。
一般住宅で、2階建てで割と広めである。
家具も揃っていて落ち着いた空間である。
悠大は特に何も言わないまま、さっさと自分に部屋に行ってしまった。
リビングのテーブルに携帯電話とメモ書きが置いてあった。
嶺亜はメモを見た。
(何か用があればメールをくれればいい。後は特に干渉しない、好きにやてくれればいい。部屋は2階の南側奥。好きに使えばいい。後は自分で見て確認してくれればいいだろう)
それだけ書いてあった。
嶺亜はそっと2階を見た。
1階を見て、トイレ、バスルーム、キッチン、和室と洋室、リビング。
それぞれを確認した。
1階を確認したら、嶺亜は指定された自分の部屋に向かった。
南向きで広めの部屋。
机と椅子が置いてあり、クローゼットに必要な服も入っている。
ちょっと大きめのシングルベッドが置いてあり、ベッドカバーは女性らしいピンク系で枕カバーは白。
枕元に消灯もついている。
完璧に用意された部屋に嶺亜はちょっと驚いていた。
カーテンも爽やかないグリーン系。
嶺亜はカーテンを開けて見た。
すっかり外は夜になっていて、星が綺麗に輝いている。
窓から見える庭は広くてよく手入れしてある。
花壇もあり、綺麗なバラの花が植えてある。
今は黄色いバラの花が植えてあるのを見て、嶺亜は嬉しそうに微笑んだ。
一息ついて嶺亜はベッドに腰かけた。
そしてベッドの枕元にある、小さな鏡を見た。
ショートよりも少し長いくらいの嶺亜の髪は、軽やかな栗色で軽くウェーブがかかっている。
結婚式の時は濃いメイクをしていたが、今は軽いメイクだけだが、とても綺麗で可愛らしい。
耳には小さなダイヤのピアスをつけている。
鏡を見て髪を整えると、嶺亜はちょっと横になった。