2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~
その人は、嘘みたいに綺麗な人だった。


モデルさん?


何かの雑誌で、見たことあるかも…


『柚葉、こちら、綾元沙也加(あやもとさやか)さん』


『はじめまして。あなたが柚葉さん?』


少し、声に威圧感がある気がする。


気のせい?


『はい、間宮柚葉です。はじめまして』


誰だかわからないけど、何だか怖いよ。


『柚葉、彼女は、俺がモデルをしてた頃の仲間。それに…』


『あら、樹。どうして黙っちゃうの?』


更に、威圧的に言った。


『いや、彼女は、大手電機メーカーの社長のお嬢さんで、その会社は、うちの取引先なんだ』


『樹の会社、ISとうちのパパの会社は以前から仲良くさせて頂いててね。それは、私がパパに樹の会社を紹介してあげたからなの』


『そうなんですか…良かった…です』


それ以外、言う言葉がなかった。


この人は、私に、何がいいたいんだろう…
< 157 / 244 >

この作品をシェア

pagetop