2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~
樹さん…


あなたに、協力はしたい、本当に支えてもらってるから。


だけど、私は、樹さんへの思いに対しての答えを、ずっと出せないままなんだよ。


それでも、一緒に住んでいいのかな…


嫌な思いはさせない…って、きっと、変なことはしない…って言う意味だよね…


だったら、本当にシェアハウスするって感じでいいのかな…


やっぱり、アメリカっぽい…


協力して、沙也加さんが樹さんを諦めてくれたら…そしたら、私はまた自分のマンションに戻ればいいのかな。


それまでの…2人だけの同居生活なんだよね。


男女の関係にもならない、ピュアな同居。


そう考えよう…


樹さんへの恩返しになるなら。


私は、自分で自分を納得させて、気持ちを固めることが出来た。


『わかった…協力する。でも、沙也加さんが諦めてくれたら、私は…』


『それ以上は言わなくていい。明日、連絡する』


マンションの前で、私は車を降りた。


『また明日…』


樹さんが、手をあげて、帰って行った。
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