2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~
私は、樹さんに勧められ、先にお風呂に入らせてもらった。


お風呂までも…


ホテルみたいな雰囲気で、綺麗な乳白色の入浴剤が入ってる。


ミルクみたいで、嬉しい。


樹さんの気遣い…本当に気分が上がる。


化粧を落として、すっぴんになるのは、すごく恥ずかしかったけど、ここまで来たら、私の素顔を見てもらおうって思った。


それで、樹さんが、もし私を嫌いになったら、その時はその時だ。


これが…私なんだから、仕方ない。


柊君にも見せたすっぴんの顔…


柊君は…


素顔も可愛いって、そう言ってくれた。


あの言葉は…嘘じゃなかったって信じたいけど…


今となったら、もう聞けないよ…


やだ…私、また考えてる。


ちょっと、ゆっくり入り過ぎちゃったかな。


そろそろ出よう。


着替えて、少しだけドライヤーで髪を乾かしてから、私は、リビングのドアを開けた。


『ごめんね、先にお風呂入っちゃって…』
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