2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~
『あ、うん。いいよ』


『すみません、すぐ戻ります』


カフェはまだ空いてる時間帯だったから、良介君の許可を得て外に出た。


『どうしたの?この時間は仕事でしょ?』


黙る柊君。


『柊君、体は…大丈夫?』


『…うん…大丈夫だよ…ごめんね、突然。仕事で近くに来たから…』


ゆっくりと話す柊君。


『そうなんだ…』


『柚葉…こんな場所で、こんなこと言うのは…変だけど…』


柊君の真剣な顔。


久しぶりに会ったけど、少し痩せたかな…


『僕と、もう一度、やり直してくれないかな?僕には、やっぱり柚葉が必要なんだ。柚葉だけを見られるように…努力しようと思ってるから』


柊君…?


何を言うの?


そんなの、今さら…だよ。


『ごめん…私は…もう柊君とはやり直せない』


『樹が好きだから?』


え!?


どうして…


『樹から聞いた。柚葉に告白したことも、どうやって好きになったかも…僕を裏切ってたって…謝ってたよ』
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