2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~
だけど、樹となら…


きっとそれが出来るって、そう思うんだ。


楽しい時は笑って、悲しい時は泣いて、そんな当たり前の感情を、樹の前でなら、素直に出せる気がする。


樹も、そんな私を受け止めて、きっと、理解してくれる…


もちろん、私も…


樹の感情を全部受け止めたい。


決して、妥協や我慢じゃなくて。


これから先も、ずっと、ずっと…


一緒にいたいよ。


それから、いよいよオープンの日を迎え、お店はたちまち、人気店になった。


樹の思い通りの、笑顔があふれるお店だ。


アメリカ時代の友達や仕事仲間もたくさん来てくれた。


毎日、通ってくれる常連さんも出来た。


樹は、流暢な英語で、ユーモアを交えて会話している。


私は、時々わからずに一緒にただ笑ってる時もあるけど。


本当に毎日が楽しくて、充実していた。


何の後悔も不安もなく…
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