2人のあなたに愛されて~歪んだ溺愛と密かな溺愛~
『柚葉。僕には、柚葉の存在自体が生き甲斐なんだ…それくらい大切だよ。だから、ずっと一緒にいて欲しい』


そんな…


もう、これ以上の幸せはないって思った。


『すっごく嬉しい…でも…1つ聞いていい?』


柊君は、ん?って言う顔で私を見た。


『私ね、やっぱり自分に自信なくて…だから、私なんかのどこを好きになってくれたのかな…って…ずっと不思議で』


恥ずかしそうに、私がそう言った瞬間、柊君は立ち止まった。


そして、真正面から私をのぞき込むようにじっと見つめた…


『………』


何か…言って欲しいのに、柊君は黙ってる。


やっぱり好きなところなんて…特にないのかな。


私はいたたまれなくて、目をそらした。


『ごめん…嫌いなとこ、探してた。でも…無かったよ、嫌いなとこなんて。つまりは全部好き。上から下まで、全部。ちょっと…回りくどかったかな?』


もう、恥ずかしくて、私は思わず両手で顔を覆った。
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