2人のあなたに愛されて～歪んだ溺愛と密かな溺愛～

『やめて！浮気したくせに！もう、いい加減にしてよ、警察呼ぶよ！』


『呼んでみろよ、お前が悲しい思いするだけだぞ』


佐藤君は、低い声でそう言って、ポケットからスマホを取り出した。


それを操作して、私に見せた。


嫌！


私が、佐藤君のベッドで眠ってる写真…


佐藤君も自撮りで映り込んでる。


いつの間に撮ったの？


私、上半身裸で、胸が半分写ってる…


こんなの…絶対、柊君に見られたくない。


『今の時代は、こんな写真、一瞬で世界中に出回るから怖いよな～これ見たら、お前のフィアンセもさすがに冷めるよな』


『やめて！…絶対に、やめて…』


声が、震える。


『毎月5０万でいいや』


『そんな大金、無理に決まってる。それに、私、柊君に嘘つきたくない。黙ってお金を使うなんて、絶対したくない』


『お前さ、ことの重大さ、わかってないのか？こんなのみたら、結婚は破談になるぞ』


佐藤君は、私の髪を掴んで、壁に押し付けた。